SFC版との違い

 スパロボCBに収録されている第3次は、先に発売された『スーパーロボット大戦F・F完結編(以下スパロボF)』のシステムを採用した上でリメイクされている。そのため、SFC版には無かった要素が多く取り入れられているのが特徴だ。このページではリメイクされるにあたって変更されたところを簡単に書いていくことにする。

戦闘バランスの変更

 まず、色んな意味で重要なのがこれ。SFC版の第3次では、ダメージ計算が大まかに書くと「(パイロットの攻撃力+武器攻撃力)−装甲」だった。しかしスパロボCBでのダメージ計算は、スパロボFでの計算式を採用しており、それにあわせてパイロットのステータスも見直された。したがって、プレイ感覚は基本的にSFC版とは別物だと思っていい。

改造システムの変更

 SFCの第3次からスパロボの名物システムとして取り入れられた「改造」だが、SFC版ではユニット改造だけだったものが、スパロボCBでは武器の改造もおこなえるようになった。しかも最初から最大10段階もの改造がおこなえるのだ。好きなユニットには序盤からどんどん資金を投入していくといいだろう。
 なお一部のユニット間でおこなわれるユニットの引き継ぎでは、改造段階も引き継ぐようになった。つまりSFC版とは違って、ゲッターロボの改造も終盤のゲッターロボGに引き継がれるのだ。これで資金が無駄になることがなくなったので、序盤から安心して改造できるぞ。

ユニットの処分

 SFC版ではいらないユニットを処分して換金することができたが、スパロボCBではコマンド自体がなくなり、処分できなくなった。これは残念な変更。

戦闘シーンのフルボイス化

 もはや現代では当たり前すぎてなんのありがたみもなくなっている感があるが、戦闘中はパイロットが声優さんの音声付きでしゃべる。中には声優を引退したのにゲーム収録のために復帰したという人もいるので、ぜひじっくり聴いてみよう。なお、『スーパーロボット大戦α』シリーズと違ってユニットのアニメーションはないし、また戦闘シーンのカットもない。PSでやるにしろPS2でやるにしろ、戦闘デモが始まるまで4〜5秒はどうしてもかかるので、漫画や週刊誌でも読みながらプレイするといいだろう。

敵の配置の変更

 SFC版と比べ、マップの地形や敵の配置、増援のタイミング及び出現場所には若干の変更が見られる。

特殊能力、特殊技能の追加と変更

 SFC版では、モビルスーツに乗ることができたパイロットであれば誰でもサイコミュ兵器を使うことができたが、スパロボCBの第3次では、パイロットに「ニュータイプ」あるいは「強化人間」の技能がない限り、サイコミュ兵器は使えない。また、これら技能のあるパイロットには、回避と命中にボーナスが付くほか、レベルが上昇するとサイコミュ兵器の射程が伸びるという恩恵が受けられる。したがって、ニュータイプであるか否かによって、結構な差がついてしまう。その他にも、ダメージを半減する「シールド防御」や、実弾兵器を無効化する「切り払い」などが追加された。

 ユニットの特殊能力では、シールドを装備しているユニットに「シールド防御」の技能を持つパイロットが搭乗した場合は戦闘中にダメージを半減にする「シールド防御」が発動するなど、ユニットによっては、特にモビルスーツ系はSFC版よりしぶとくなった感がある(ただこれらの能力は敵にも言えることなので、ある意味SFC版より難しいと言える)。
 弱体化したのがνガンダムなどが持つ「Iフィールド」で、SFC版ではビーム系の攻撃を完全にシャットアウトできたが、スパロボCBでは1500ダメージを上限とし、それ以上のダメージを受けると貫通するようになってしまった。

精神コマンド変更

 第3次に登場するパイロットはSFC版と変りないものの、精神コマンドが若干変更されている者が何人かいる。中でもカミーユ=ビダンとカイ=シデンのふたりは幸運を覚えなくなったので注意!SFC版では稼ぎ頭だっただけに、残念な変更だ(カミーユが幸運を使えたこと自体おかしいという意見もあるだろうが)。なおその幸運も、使用ポイントはSFC版に比べ倍増し、しかも経験値2倍の効果は「努力」という精神コマンドに分けられたため、SFC版より完全に弱体化してしまっている。使い時に気をつけよう。

反撃命令のマニュアル化

 SFC版では敵フェイズ時の味方ユニットの行動は、おおまかな指示を設定することでオートでおこなわせるしかなかったが、スパロボCBではSFC同様、指示を下してオートで動かすこともできるほか、マニュアル設定にしておけば自分で行動を選択できるようになった。ダイターン3が反撃時に燃費の悪いサンレーザーを使いまくるということを防げるようになったのは○。

変形シーンの削除とカットインの追加

 SFC版では変形できるユニットを変形させた場合、変形アニメを見ることができたが、スパロボCBでは変形アニメそのものが削除された。しかし特定のパイロットが特定の機体に乗ってマップ兵器を使ったとき(余談になるがマップ兵器の射程はかなり変更されている)、カットイングラフィックが画面上に表示されるようになった。例えばクワトロ=バジーナを百式に乗せてメガバズーカランチャーを使ったり、ブライト=ノアが戦艦のマップ兵器を使ったときなどに、見ることができる。その他にも、特定のイベントシーンでもカットインが入り、ゲームを盛り上げてくれるようになったぞ。

経験値ブースト

 SFC版では、複数乗りのユニット(スーパーガンダムやゲッターロボ)を使った経験値ブーストで、パイロットのレベルを異常なまでに高くすることが可能だった。しかしスパロボCBではこの裏技的活用(?)はできなくなっている。複数乗りユニットに乗るパイロットが得られる経験値は、パイロットごとに個別計算される仕組みに変わったためだ。ガンダム系のパイロットをトコトン鍛えることができたスーパーガンダムの利用価値はほとんどなくなったと言える、悲しい仕様変更だ。

 経験値入手でもうひとつ重要なのが、修理や補給で経験値が得られるようになったこと。弱いパイロットで敵のトドメを刺す手間が省けるようになったので、これは嬉しい変更と言えるだろう。

隠しマップ突入条件の変更

 SFC版では「シュウがラストバトルに出撃していて、撃墜されておらず、かつクリア時の総ターン数が420ターン以内」という条件だったが、スパロボCBではターン数の条件が「総ターン数350ターン以内」に変更された。シュウに関しての条件に変更はない。
 数字だけ見ればかなり難しくなったような印象を受けるが、実はそれほど難しいわけではない。「2回行動」、「マップ兵器の有効活用」、「無駄の無い改造」の3つを心がけていれば、300ターン以内でクリアすることも別に難しくないのだ。中盤以降の、マップ兵器を搭載したユニットが揃ってくるあたりからが本番。真のエンディングを目指し、がんばってほしい。

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