特殊能力

 ゲームに登場するユニットの中には、変形をしたり、あるいは特定の攻撃を無効化するなどの能力を備えたものがある。これを「特殊能力」という。特殊能力は戦いを進めていく上で非常に重要な意味を持っていて、これらの能力を把握し、どう活かしていくかも、戦いを勝ち抜いていく上では重要だ。それぞれの特徴をつかみ、ぜひ活用していこう。

ビームコート
▲特定の攻撃をシャットアウトできる特殊能力をいかせば、戦闘も楽になる。
名称 効果
シールド パイロットの技能レベルに応じて、敵に攻撃されたとき持っているシールドで防御する。発動した場合、ダメージは50%軽減される。
変形 変形することでユニットが別の形態に変化する。ゲッターロボ、Ζガンダムなど。
合体 複数のユニットが、ひとつのユニットになる。コン・バトラーVのバトルマシンや、ガンダムmkIIとGディフェンサーなど。
分離 ひとつのユニットが、複数のユニットにわかれる。ただし、リ・ガズィ(BWS)の分離は、1シナリオに一度しかおこなえない。
分身 パイロットの気力が130以上になると発動し、敵のあらゆる攻撃を50%の確率で回避する。ただし、反撃時に防御または回避を選んでいるときは発動しない。ゲッターライガーのマッハスペシャル、真・ゲッター2の真・マッハスペシャルも分身に属する。
ビームコート ビーム兵器によるダメージを1000減少する。ENを5消費。ENが足りない場合は発動しない。減少なので、1500ダメージ受ける場合は、結果的に500ダメージになる。
Iフィールド ビーム兵器によるダメージが、2000以下であれば無効になる。ENを5消費する。ENが足りない場合は発動しない。2000超のダメージの場合は、軽減されることなくダメージを受ける。
オーラバリア ビーム兵器によるダメージが、3000以下であれば無効になる。ENを5消費する。ENが足りない場合は発動しない。3000超のダメージの場合は、軽減されることなくダメージを受ける。
ATフィールド 「ABSOLUTE TERROR FIELD(絶対的不可侵領域)」の略。あらゆるダメージが、4000以下であれば無効になる。4000超のダメージの場合は、軽減されることなくダメージを受ける。またATフィールドは、同じくATフィールドを持つ者によって中和される特徴を持つ。エヴァと使徒が白兵戦をしたときはATフィールドの効果が出ない。
暴走 エヴァ初号機が持つ特殊能力で、エヴァ初号機が撃墜されることで発動する。暴走するとパイロットが碇シンジからダミープラグへと交代し、敵味方関係なく無差別に攻撃を開始する。プレイヤーの操作を受け付けなくなるので注意。
S2機関 エヴァ初号機のみが得られる特殊能力。地上ルートのシナリオ40「運命を紡ぐ者たち」もしくはシナリオ68「僕がボクとして生まれた理由」で第14使徒ゼルエルに初号機が撃墜されるとゼルエル捕食イベントが起き、エヴァ初号機がS2機関を取り込む。S2機関を得た場合、アンビリカルケーブルが不要になり、アンビリカルケーブルによる移動距離の制限がなくなる。
イデゲージ イデオンのみに関係する。イデオンが攻撃されたり、HPが減ることで徐々にゲージは上昇し、イデオンソードやイデオンガンといったマップ兵器が使用できるようになる。しかしゲージが上がりすぎた場合、イデオンが暴走する恐れもあるため、注意が必要。詳細は「イデオンのゲージ」ページ参照のこと。
ハイパーモード ゴッドガンダムのみに搭載された特殊能力。明鏡止水を会得したドモンの気力が130以上になると発動し、ドモンの能力値にボーナスが付くほか、爆熱ゴッドフィンガーなどの必殺武器が使用可能になる。なお一度ハイパーモードが発動したあと気力が130以下になったとしても、ハイパーモードは解除さない。詳細はパイロットデータの「特殊技能」ページ、明鏡止水の項目を参照のこと。
HP回復(小) プレイヤーフェイズ開始時に、最大HPの10%分、HPが回復する。
HP回復(大) プレイヤーフェイズ開始時に、最大HPの30%分、HPが回復する。

Iフィールドの効果について

 スパロボF完結編におけるIフィールドの効果については、「ビーム兵器によるダメージが、2000以下であれば無効になる」と説明した。実際、Iフィールドを破られてビーム兵器をまともにくらい、瀕死あるいは即死という場面を見た人も少なくないのではないかと思う。しかしF完結編の各種攻略本には、Iフィールドの効果を「ダメージ軽減」とするものがいくつか存在する。

 例えばケイブンシャであれば38ページのIフィールドの説明に、「2000までのビーム兵器による攻撃ダメージを無効化する。また、Iフィールドが破られた場合でも、ダメージを2000軽減する」とある。メディアワークス(電撃PS編集部)は194ページに「ビーム兵器によるダメージを、2000減少することができる」、アスキー(ファミ通編集部)の場合は162ページに「ダメージから2000を引いた数値を受ける」とある。ソフトバンク(セガサターンマガジン編集部)は225ページに「2000までのビーム兵器による攻撃ダメージを吸収する」とあって軽減するとは書いていないのだが、オーラバリアやATフィールドのように「破られた場合ダメージは軽減されない」とは書いていないので、真意は不明だが破られた場合のことを書いていないということはビームコートと同じ軽減効果があると認識していたのかもしれない。

 自分としてはIフィールドを破られればダメージをそのまま受けるという仕様は当然のように認識していたが、複数の攻略本がダメージ軽減だと主張するとなるといささか不安になる。そこでIフィールドは本当にダメージを軽減する効果があるのか念のため確認してみることにした。

 検証はシナリオ66「敗者への凱歌」でおこなう。レベル55のアムロをF91に乗せ、攻撃力4500のヴェスバー(ビーム兵器)をIフィールド持ちのクイン・マンサに当てる。このときの予想ダメージは以下のようになる(なおクイン・マンサは防御効果のある地形には位置していない)。

 仮にIフィールドが「軽減効果アリ」とすれば、2000が引かれて4786ダメージとなるが、実際には計算通りのダメージであり、軽減効果は見られない。念のため今度はνガンダムが敵ビーム兵器の攻撃を受けるという形でIフィールドの効果を調べてみる(最近のスパロボではνガンダムのIフィールドは他のIフィールドより防御効果が高いとのことなので、F完結編にもそのような隠し効果があるかないかを調べる意味もある)。

 レベル55のDC強化兵が、ザクIIIのメガ粒子砲で装甲1200のνガンダムを攻撃したときのダメージを見る。このときの予想ダメージは以下のようになる(なおνガンダムは防御効果のある地形には位置していない)。

 もしIフィールドにビーム攻撃軽減の効果があるならダメージは3169となり、νガンダムはギリギリ生き残れるという計算になるが、実際は即死。敵味方共にIフィールドにダメージ軽減という効果は確認できない。したがって各種攻略本にある「Iフィールドはダメージ軽減」という記述は誤りということになる。

 F完結編の攻略本はSSとPS併せてかなりの数の攻略本が発売されたため、さがせばこのような誤りが載っている本はまだあると思う。おそらくバンプレストが各出版社や編集プロダクションに配布した資料が間違っていたのが原因だと思うが、もしかしたらウィンキーが途中でIフィールドの仕様を変更したのかもしれない。いずれにしてもF完結編のインフレしたゲームバランスの前ではIフィールドは頼りないので、あまり期待しない方がいいだろう。