スパロボFは全50シナリオ用意されている。さまざまな作品が制作会社の垣根を超えて集結するゲームであるだけに、まったく別々の作品同士のキャラクターが絡みあう会話シーンは、まさにスパロボならではの演出だ。シナリオ担当の阪田雅彦氏の独特のセンスが光る会話シーンも、このゲームの魅力のひとつと言えるだろう。このページでは、管理人の独断と偏見で「これは!」と思える会話シーンをいくつか集めてみたぞ。
シンジをバカ呼ばわりして見下すアスカに、アムロが一言助言する場面。アスカがニュータイプをエスパーであるかのように認識しているのを、「誤解があるようだな」とも言っている。アムロの台詞は一見してなんとも説教臭い台詞ではあるが、ネットで妬み・そねみ・暴言が自由に飛び交う現代にこそ、心に留めておきたい言葉のように聞こえる。
地球に降下したデビルガンダムの話題のときに出る、甲児の一言。Gガンダムに出てくる世界各国のガンダムを見ていると、たしかにそうだよなぁと思える。またガンダムをあまりよく知らない人にありそうな感覚かもしれない。ガンダムファン以外の人からしてみれば、歴代の主役ガンダムなんて全部同じに見えているのかも。『クロスボーン・ガンダム』にも似たような台詞があったような気がする。
異星人である自分たち(ダバ、アム、キャオ)を、いとも簡単にあっさり信用してしまう甲児に対して言い放った、アムの一言。しかしこの単純さが通用しないと、基本的にスパロボは成り立たないとも言える。
シンジの「どうしてマジンガーZに乗るのか?」という問いに対し、「かっこいいからだ!」と答える甲児。これだけだと甲児がただの単細胞のバカにしか見えないのだが、実はこの台詞、完結編へのネタ振りだったものなのだ(攻略本『スーパーロボット大戦 F戦術解説』にて、寺田氏が明言している)。しかし完結編でオチがついたのかというと…?一体どういうオチが待っていたのか、気になるところだ。
主人公を「ちょっと変な性格」にしてリアル系ルートをプレイすると、第1話で主人公がアムロに対し、「自分のことはこう呼んでください」と言う場面。かなりイカれた自己紹介で、さすがのアムロも「……」と無言になってしまう。これでは頭がオカシイのかと思われても仕方がない。この他にも「ちょっと変な性格」の主人公は、本当に変な発言が多い。それにしてもこのヘクトールの顔を見るたびにキャプテン翼の石崎を思い出してしまうのは自分だけなのだろうか?
マサキのファミリア、クロとシロを見て、腹話術だと思い込む(ことにした)主人公。主人公を「ちょっと変な性格」にしておくと、見ることができる。ちなみにこのあと「世の中にはしゃべる猫もいるって認めればいいんでしょ!」と逆切れしてしまうのだった。
同じく、「ちょっと変な性格」の主人公の台詞。仙台でDCが何かをしているとの情報を聞きつけ、その企みを真面目に推理するという場面。悩みに悩んだ結果、ギャグマンガにも出てこないような結論を導き出すところが笑える。しかしこういう台詞が戦いの中にポンッと出てくるのが、昔のスパロボの魅力なのかも。
シュバルツの覆面姿を見ての、ブライトと甲児の反応。ブライトがシュバルツの覆面に疑問を抱きながらも、理由を聞くのも失礼かなぁと戸惑っているのに対し、甲児は思ったことをその場でズバッと言ってしまう。両者の性格の違いを極端に表現していてちょっと笑える。っていうか便利なおバカキャラ的なポジションなのか?
ニナとレインがイマイチ煮え切らないオトコについて、ちょっとした愚痴を言い合う場面。グータンヌーボ的(?)な、ゆる〜い恋愛話。ありがちっちゃあありがちな会話だ。昔のアニメや漫画では、「主人公が女心に鈍感」というのはベタな設定だったけど、最近はこういう設定はもうほとんどないのだろうか?そういうのをニヤニヤしながら楽しむ、というのも、ひとつの醍醐味だとは思うのだが…。ウケないのかな、今は。