鈴木一也・伊藤龍太郎

【鈴木一也】
…企画と悪魔の監修を主に担当する。また、合体のシステムや会話のフローなども制作。ゲーム全体を引き締める、スタッフのスパイス役。

【伊藤龍太郎】
…企画、シナリオを主に担当する。その他、コマンドの設計やシステムなども彼のジャンル。金子、鈴木と共に世界観を作り出した。


伊藤:真・女神転生のね、うまくいかなかったっていう部分はロウヒーローのキャラクター設定なんですよ。つい心情的にカオスヒーローの方にかた入れしてしまって、ロウヒーローがきれいごと言いすぎる。やはりもっとプレイヤーが共感できるようにしたかったな、と。

鈴木:僕は合体が気になるね。カオスとロウで差別化をはかったんだけれども、それでバリエーションが薄くなってしまった。あと、ゲームの始まりからエンディングまで一応きちんと考えて新しい仲魔を合体させていけばスムーズにクリアできるよう戦略性を持たせておいたんだけど、難しすぎた。もう少し親切にアドバイス等を入れておけば良かったね。

伊藤:まあ、でもメガテンのきわどい部分はうまく表現できたんで、個性的なものは作れた。これは次につながる大きなステップ。

鈴木:そう。オープニングとかはうまくいった。のっけからいきなり3Dの、しかもわけのわからないような不思議な世界にプレイヤーをひきずり込む。それも自然にね。ゲームにふわっと入れるようになってる。でもまあ、次回作への課題は山積み。とにかくシステム関係をきっちりやりたい!世界観の方はどちらかというと心配してない。今までのメガテンとはまったく違う世界観を提示できると思いますよ、次回作では。かつ、メガテンの本筋ははずしてない。

伊藤:そう、システムね。アイテムの選び方とかオートバトル、3Dオートマッピングなど、とにかく使いやすく!またそういったシステムを使って、プレイヤーがより楽しめるような内容を目指したい。基本的には前作のシステムをいかに洗練させるか、これがテーマですね。

鈴木:ストーリー的にはいろいろ掘り下げてみたいよね。旧約聖書とかはすごく面白い。こんなところからいくつかモチーフにしたいと思ってる。ハルマゲドンやね、黙示録の神の裁きとか……ひょっとするとストーリー的なテーマもこんなところから出てくるかも……。まあ、こういったところからアイデアを膨らませていくといっぱい出てくるんですよ。すごい未来や逆にすごい過去の神と悪魔のからみとか、地球を追放された民の話とか。これを全部やろうと思ったら、スター・ウォーズの最初の構想のように全9部作にもなってしまう(笑)。

伊藤:次回作を考えるとき、僕はいつもプレイヤーに真剣に取り組んでもらえるようなものを、と考えてます。真剣に取り組んでもらえれば、それなりのものが返ってくるようなものを、こっちも真剣に作ります、と。

鈴木:注意深くプレイしてもらった人には、より多くのことを受けとめられるようなイベント展開ということですね。プレイヤーの行動がきちんとゲーム展開にはねかえるというのがメガテン・シリーズの伝統です。納得がいくようにスタッフもがんばってるんで、次回作にも大いに期待して下さい!ちなみに、あっと驚くようなシステム上の裏ルートなんかも作ってみたいと思ってるんで、こちらの方も乞、御期待!