悪霊たちはしばしば自己アイデンティティーの崩壊を起こしており、他人と自分の区別がつかない。似たような苦痛を味わい、悩み苦しむ他の悪霊を自分の分身と考え、次第に彼らは寄り集まって互いに区別できなくなるのである。彼らはこうして恐るべき力を備えるようになっていく。
悪質な憑依霊は自分たちを「オレタチ」と複数で呼ぶ。彼らは自らをレギオンと呼ぶ。軍隊用語では「連隊」という意味で、集団の戦力として強力であるということを、悪魔払い師エクソシストたちに解らしめるためであろう。
インドの餓鬼。
人や獣、植物の生命力を吸い取るが、人間に憑依した場合は死人の肉を喰らう。強ければ人間を殺して喰らう。しかしその飢えは満たされることがなく、獲物を求めてさ迷い続ける。
元々イタリアの祖先霊で守護霊であったが、祀られなくなったために、祟る者が多くなった。霊障を起こす邪霊ではあるが、魂もある存在なのでまだ救いはあるだろう。
いわゆる幽霊。さ迷える魂。
自分が死んでいることも知らない者が多い。または現世への未練が強いために、霊界への道が見えなくなっている。気付いてくれる人が少ないので、そうした人にはしつこくつきまとう。
家でラップ音を起こしたり、茶碗を割ったり、皿を飛ばしたりする悪霊である。ドイツ語で「騒霊」と訳される。
思春期の少年少女や、精神的に不安定な若い女性が無意識で起こしていると思われるのが一般的だが、霊の介入をなくしては説明できない事件も数多くリポートされている。どうやらそうした子供たちの精神的軋轢から生じる爆発的なエネルギーを得た悪霊が、活気付いて騒動を起こしているようである。