【増子 司】
…BGM、SEなどのサウンドを担当。女神転生シリーズ以外にも、スターフォースやマイティ・ボンジャックなど、代表作にはことかかない。
真・女神転生は、ある意味ですべてが実験で終わってしまったというのが素直な感想です。スーパーファミコン用のBGMを作るというのが初めてだったもんで、スペックなどもよく分らなかったりね。それを確かめながら作っていったんですよ。あと、容量の制約もあったし……。
でも次回は、任天堂からもっとうまい容量の使い方なんかも教えてもらったんで、もっといろんな表現が自由にできそうです。音色も増やせるし、エコーなどの効果もふんだんに使える。それと、スケジュールをたっぷりとってもらった。これが実は一番大きい(笑)。
トライしてみたいのはボコーダー(肉声をデジタル信号にして音色を変化させるイフェクター)のような音を出す。あと、ラップをやりたい。できるかどうかわかんないけど、リズムに声のような感じの音をかぶせていって……。イメージはあるんですよ。
それから、全体的に曲は長くなると思いますね。今回のはちょっと短すぎたかな、と反省してます。音色が自由に使えるんですが、あまりそれに頼らないで、楽曲として完成度を高めていきたいですね。
もともと、僕はクイーンやイエス、ツェッペリンのファンでして、女神転生の世界観はそんな趣味性をストレートに出せるんで楽しいですよ。わりと暗めのヘンな曲を書いても合ってしまう。まあ、3作やってきてサウンド的には自分のカラーで染めたかな、というところもありますけど。ただし、シリーズといっても毎回世界の設定も変わるんで、いつもすべて新しく作曲していきます。そういう意味では毎回が実験。そこが楽しい!